「途中」という言葉。
今日、文章を書いていて、ふと気になりました。
何気なく使っている言葉ですが、考えてみるとなかなか不思議です。
そもそも「途中」とは?
辞書では、目的地へ向かう道の半ばや、物事が始まってから終わるまでの間、といった意味で説明されています。
「通勤の途中」
「仕事の途中」
「読書の途中」
どれも、普段から使っている表現です。
でも、ここでちょっと疑問が。
「途中」というからには、必ず終わりがあるのでしょうか。
終わりが分からなくても、途中?
例えば、仕事。
確定申告のように期限が決まっている仕事なら、終わりもはっきりしています。
では、「人生の途中」はどうでしょう。
人生には終わりがあることは分かっていますが、今が何合目なのかなんて、誰にも分かりません。
それでも、途中という言葉を使います。
さらに、私は素数が好きなのですが、素数は無限に存在します。
最後の素数というものはありません。
それでも、素数を研究している人は「研究の途中」と言います。
終わりがないものでも、途中という言葉は使えるんですね。
どうやら、「途中」とは、必ずしも終点が分かっている状態だけを指すわけではなさそうです。
同じ途中なのに。
「途中でやめる」
「途中までできた」
「途中を楽しむ」
同じ「途中」なのに、ずいぶん印象が違います。
「途中でやめる」には、何かを残してしまったような感じ。
「途中までできた」には、そこまで進んだという達成感。
「途中を楽しむ」には、完成を急がず、その時間を味わうような感じがあります。
言葉そのものの意味は大きく変わらなくても、前後に置く言葉によって、受け取る印象が変わるんですね。
「途中」と「道半ば」は同じ?
そういえば、「道半ば」という言葉もあります。
「仕事の途中です」
「仕事はまだ道半ばです」
似ているけれど、何だか響きが違います。
「途中」は、単に今の状態を説明しているような感じ。
一方「道半ば」には、目指しているものがあって、そこへ向かっているような響きがあります。
「昼食の途中です」とは言いますが、「昼食は道半ばです」と言われたら、ちょっと大げさですよね(笑)
同じように見える言葉でも、置き換えてみると違いが見えてきます。
ところで、完成したら途中は終わる?
一つの仕事が終われば、その仕事はもう途中ではありません。
でも、その経験が次の仕事につながることもあります。
本を一冊読み終えれば、読書はひとまず完了。
でも、その本に出てきた言葉が気になって、別の本を開くこともあります。
終わったはずなのに、また何かが始まる。
「途中」は、一つの区切りを迎えるたびに、新しく生まれるものなのかもしれません。
そう考えると、少し面白い。
そして今、こうして「途中」という言葉について考えているわけですが……。
調べれば調べるほど、また別の疑問が出てきそうです。
どうやら、この言葉を考えること自体、まだ途中のようです(笑)
皆さんの中にも、気になる「途中」があれば、ここから自由に話を広げていただけたらうれしいです(^^)